レシピ#またたく夕波の灯り

|ω＇)……
|ω＇)はっ
|ω＇)2019/9/29にレシピを開発してから長い時間が経過していた
|ω＇)お待たせしました

|ω＇)……デジャビュ？

レシピ情報

「またたく夕波の灯り」
レシピ番号 #7942
分類:道具
業種:本屋
職種:作家

材料:50瓶 5個 1冊
道具:1本

難易度:一般(作業:屋内1時間)
成果量:中量(セット上限500灯り)

作成時レベル:本屋7 作家7
執筆時レベル:本屋8 作家9

作成時構想

・きらうみ(1つめのレシピ)より単価を上げたい！
・相変わらず作家/本屋レベリングしたい！
・本以外のカテゴリがいい！
・細工師が2番目に高いからそれを活かしたい！

参考文献

▶︎とある作家の記録 #3

レシピ#きらめくうみのひみつは予想以上に反響があった。2019/10/27に読書の日という作家イベントを主催させてもらったが、今回のレシピ#またたく夕波の灯りと一緒にすぐ売り切れになった。

ただのしがない作家ではあるが、自身が目指した「並べて可愛い本屋レシピ」が多くの店に置かれている様子は、とても感慨深いものがあった。

とはいえ、あまり広告などの人目に触れる場所で販売した経験が少ないため、認知度はまだまだ低い。

作業してもらうことはもちろん、派生レシピに使ってもらえることを目標として、きらうみ・ゆうなみ他、自レシピの魅力をアピールしていけたらと考えている。

▷第2章またたく夕波の灯り

流れ着いたビンの中、夕陽を帯びたオレンジの波と、そこにまぎれた緋の石が、明るく静かに燃えていました。
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主人に先立たれて、3ヶ月が経ちました。生前はよく2人で散歩に来ていたのに、彼がいなくなったのを実感するのが怖くて、少しのあいだ、この海に立ち寄れずにいました。
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けれど、なんだか今日はちゃんとお別れできるような気がして。久しぶりに小綺麗な格好で外に出ました。
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夏が終わり、あたりに人はほとんどいません。輝く太陽を反射して明るかった海も、今は落ち着いて、穏やかな表情をしています。
でもまだわたしの心は落ち着かなくて、必要以上に砂浜を行ったり来たり。
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ああ、日が暮れてきました。いよいよわたしと海の2人きりになり、さっきより波の音が大きく聞こえてきます。
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そうやって歩き回るうちに、いつの間にか靴が砂まみれになってしまいました。腰をおろしたわたしは、ほんのりあったかい砂を肌に感じながら、ようやく主人のことを考えられるようになってきました。
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そういえば、主人が若い頃、この海でなにか宝物を見つけたみたいで。
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わたしが
「なにを見つけたの。」
と聞くと
「ひみつ。可愛い子だったよ」
といじわるな答え方をするものだから。ちょっとだけ拗ねて、深く聞くのをやめたのです。
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ヤキモチなんて、あの頃は若かったなぁ。なんて思っていたら、コツン、となにかが足元にぶつかりました。見るとそれは小さなビンで、中には赤く燃える石があり、夕陽色の波がちゃぷちゃぷ音を立てていました。
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あまりに色鮮やかなそれを見つめていると、時間を忘れてしまいそう。それに、なんだかとっても大切なもののような気がします。
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……気づかなかったけれど、ずいぶん長いあいだ、食い入るように眺めていました。目が離せないし、離れがたい気持ちが強くって。どうしてなのかしら。わたし、帰りたくない。
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「あんまり、見ない方がいいよ。戻って来られなくなるから。」
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えっ。誰？どこ？
不意に聞こえた声の主を見つけようと振り返ったけど、誰もいない。
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「それさ、目印なの。迷わないように。だから……迎えたら、ちゃんと送ってやってね。」
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どういうこと？なんの目印？
なぜか涙が溢れてきた。
誰とも知れない少女の声は、淡々としているが、暖かい。
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「旦那さん。送ってやってね。」
(本文より一部抜粋)