私はしょうじょ。名前はまだない。たまたま出会った妖精さんと一緒にお店をやっている。
「妖精さん、おはよう…って何この乳鉢の山!?」
倉庫の扉を開けてまず飛び込んだのは、ざっと200個はあるであろう乳鉢の山。
「…(>_<)」
「…仕方ないな、これ売るから並べるの手伝って」
「…(´;ω;`)」
こんな適当なお店、それがここ、「適当屋【夕凪】」。
道具屋だったり、本屋だったり、資材屋だったり…色々する。
…全て並べ終えた頃には、もう昼過ぎになっていた。
「…(;´Д`)」
「………作業頼んだ私の責任だから、ごめんね」
「…(((( ;゚д゚))))」
「……あぁ、そうだ、この乳鉢で顔料作っておいてよ、色石ある?」
「…?……×」
「えぇ…色草は?」
「×」
「……仕方ないね、ちょっと山まで行って取ってきて」
「……!?」
「分裂くらいできないの?」
「……」
ポンッ
「……えっ、嘘…ほんとに出来るの…!?」
「(*`ω´)」「( ・´ー・`)」
「…と、とりあえずお願い」
「「d('∀'*)」」
ふよふよと飛んでいく妖精さん…達を眺めた後、街を歩きだす。
普段店のものは妖精さんに買ってきてもらってるから、これはプライベートなお買い物。お店で使ったりはしない。
今だけ、周りの女の子と同じ…「しょうじょ」に戻れる。
「安いよ安いよー!」
「うちの方が安いよ!」
…そんな宣伝を聞いたり。
「原価がなぁ…」
「高騰してるもんねぇ…」
お店の人達の苦悩を聞いて、「ああ、これ、やけに売れると思ったら高騰してるのか…高くしとこ」なんて思ったり。
……そんなこんなでお店に戻る。
「!!(*´ー`*)」
「うん、ただいま…あれ?もう帰ったの?」
「…!」
「えっ、3人目…!?また分裂したの!?」
「(`・v・´)」
「へ、へぇ…そう…なんだ?」
…まだまだこの世界は謎ばかりだけど、
私は今日も明日も、この街で、この店で、楽しく生きていきます。
適当屋【夕凪】#33333
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