はじめまして、ウタです。普段は小さな本屋を経営しながら、ツイッターでブツブツ言ってます。よかったら探してみてください。
今回、深夜に突然なんか書くかという機運がぶちあがり、衝動的にアカウントを作成して書き始めました。なんとなくカッコいい気がするから作家作業をやり続けること100余日、孤高の作家の叫びを聞いてください。
作家、儲からねえ!!!
はい、ということで作家は儲かりません。悲しいね。作家をやりてえし、経営ゲームである以上儲けてえ、この二つの気持ちを持ってSO2をプレイしてきましたが、かなり厳しいものがありました。それでもここまでやってきて、一番儲けが出るだろうと思う方法を書く事にしました。ですので、この記事はいかに作家で儲けを出すか、ということを目的としています。
さて、はじめに作家の悲しいポイントを押さえておきます。
要点は二つです。NPCに売れるものとそうでないものにバラつきがある。そして、ほとんどの作業の1回あたりの作成数がMAX1であり、レベルが上がるごとに1に近づき、孤高になると入門書、作り方各種は確定1である。 レベル6以降はだいたい入門書はレベルの数と同程度の割合、作り方はそこからマイナス一割程度、というのが体感です。(あくまで体感なので参考程度にしてください)
一つ目はやってみればすぐわかります。例えば革細工入門、薬調合入門、木工細工入門を全て650Gで棚に置いてみましょう。あるいはレポートを見てみるのも良いでしょう。悲しい気持ちになります。いやもうマジでなんなんやこの差は、同じ入門書やのになんでなんや、木工細工入門、門前払いやんけ、門の中入れてへんやん。ということで革本が異常に売れ、薬本はコツコツ頑張り、木工本は存在意義がありません。NPCに売れなければPCに売るしかありませんから、需要よりも供給が多ければ必然的に木工本は値段が下がります。そしてなぜか作家人口は異常に多く、熾烈な競争が待っています。みんなどこかに木工本がNPCに売れるラインがあるかもと思っているようですが、そんなものはなく、あったとしても赤字レベルだと思います。絵本はレベリングで過剰生産気味、楽譜は今ひとつの売れ行きで、作り方はNPCへの売れ行きがイマイチでPC需要の小さなパイを取り合っての値下げ競争です。在庫を抱えたくなければ赤字かそれに近いレベルで棚に置くか注文に納品する、あるいは革本と薬本に活路を見出すしかありません。また設計図やグリモワールなど、複数職にまたがるものは作成数が安定せず一定の利益を出すのが難しいのが現状です。なんとなく作って投売りする人々がいるからです。
二つ目もすぐにわかります。絵本(と多分楽譜)以外の(多分)全ての作家作業、例えば革本を50回作業しましょう。できる冊数は必ず50以下です。作成に失敗した分、出来た分に上乗せする必要があります。一度計算してみましょう。
全て現時点(2017・10・27)での値段で考えると、皮が50Gで250枚、ペンが25Gで50本、紙が30Gで50枚。しめて15250Gです。工房で優待券があったとして作業時間は20時間、仮に孤高の場合なら一冊600Gで売るとすると50冊ですから30000Gの売上、ここから販売税7%を引いて27900G、さらに上の原価も引いて12650G、時間あたり約633Gの儲けが出ます。600Gなら常に置いておけばPCも買ってくれるでしょうから在庫リスクはほとんど考える必要はありません。しかし、多くの人は孤高ではないでしょうから、ここから成果物の数が減っていきます。仮に信頼とするなら9割、筆頭で8割として計算してみます。経過は省きますが信頼で493G、筆頭で353Gの儲けになります。これを高いと考えるか安いと考えるかは人それぞれですね、はい。僕は作家の皆様は凄まじい企業努力をなさっていると思います。ちなみに薬本ではペン紙同数と薬草が1000本必要です。薬草1本が今は16G、薬本は約600G、NPCには革本以下の売れ行きです。なるほどね。さらに木工本もペン紙同数、木の枝500本17G、丸太50本35G、木工本は500G弱。...500?見間違いじゃなさそうですね。なるほど、僕はいいと思います、僕は作らないけどね。注文を見ると450Gとかもありました。血の通った人間の所業ではないです(きっぱり)。作り方各種も本当に暇な方は計算してみてください。おすすめはしません。
以上が作家悲しいポイントです。本当に残念なことです。とはいえ、我々には作家で儲ける、という大義があるワケですからここで立ち止まる訳にはいきません。基本事項が分かったところで、どうにかして儲けを増やす方法を考えていきましょう。
......残念ながら作成量は決まりましたので、儲けを増やす手段は限られています。当たり前ですね。直接的には売値と仕入れ値をいじるしかありません。仕入れ値をいじる方向はやめましょう。一次生産者との軋轢がーとか、そもそも一次生産者は神だ!という一次生産信仰とか、それ以前に我々は買い叩きに涙してきたわけですから、意地でも買い叩くわけにはいきません。貧乏職業にも誇りがあります。残るは売値です。NPCからはぼったくっていいわけです。しかしここにも敵は存在します。皆さんご存知、憎き同業者です。仁義なき値下げバトル、通称木工本ジハードです。くだらぬ聖戦に巻き込まれて木工本市場はめでたく焼け野原となったのです。この文字だけで読んでもらおうという工夫が一切ない記事をこんなところまで読んでいる、暇なんだか賢明なんだかわからないみなさんは当分木工本を作らないようにし、星になった木工本市場の冥福を祈りましょう。ちなみにジハードってなんか聖戦じゃなくて努力とか、奮闘とか、そういう意味らしいですね。知ってました?僕は今ググって知りました。アーメン。えー、というわけで、木工本の二の舞を避けるため、なんとか競合戦争を起こさないようにしたい、そう考えます。有志の方々が調べたところ、道が続いていると競合範囲が広がる、競合に負けると道に隣接していない山奥よりも売上が落ちる、などの状況があるようです。はい、結論が出ました。山奥に逃げ込み、競合のないところでNPCから毟り取り、在庫がダブついてきたら最安値付近に下げてPC売りを狙う。これです。辺境がどれほど売れるか、街によってどの程度ばらつきがあるのか、そういうところまではわかりませんが街中で競合すると驚く程売れません。これは身を持って知っています。どこに行けば競合しないかはなかなか難しいですが、移動店舗にして一度市場を確認すれば競合がいるかすぐにわかるので周りに競合がいないことを確認してからアトリエなり工房なりに改装しましょう。後はひたすら作って棚に並べるだけです。市場は変動するので薬草が思いっ切り値下がったとか、皮が100Gになったとか、そういうことがあれば柔軟に対応しましょう。
これで以上ですと言いたいのですが、人間は考えます。仕入れるから高いのだ、と。そして実行します。ペンを作り、紙をすき、食用獣を解体し、コストが下がった、儲かる、などと喜びます。しかし、冷静になる必要があります。果たして作家で儲かっているのか。強職と噂される肉屋作業で儲かっているだけではないのか。はっきり言って肉屋は計算するまでもないです。おそらく肉屋1,2程度で作家6か7程度の利益はゆうに出るでしょう。感覚ですが。より儲けの薄そうなペンと紙で考えます。なんといっても作成数がレベルにかかわらず固定なのですから。羽8G250本に顔料18G250個で20時間で500本のペンが、水13G500杯に木の枝17G500本で20時間で1000枚できます。ペンの時給が256G、紙が645G。645G!??...ペンが一作業10作成、紙が20作成であってるよな...。自信がなくなりましたが、どうやらこうなるようです。計算とか作成数とか間違えてたらこっそり教えてください。初心者からできるペンでも作家5,6の革本程度、紙に至っては現在の相場なら孤高の革本程度の利益があるようです。革本、作家の作るものの中で一番儲かるのに...。しかし、おすすめはしません。だってこれ、紙自作しながら作家やってて、作家で儲けてると言えるんでしょうか。儲けてえ、という人は作家やばいなとなります。普通にほかのいい仕事あるやん、と。こうして最初の動機も大義もすべからく消滅します。作家以外の作業が次第に増えて行き、いつの間にか棚から本が消え、称号は立派な他の職種になっているでしょう。もしかしたら、今これを読んでいる奇特なかたの中にもそういう方がいるかもしれません。もちろん、紙などを自作し、作家を続ける人もいますが、これは苦しく、それは経験値が分散するからです。作家は1レベルが上がるだけでも大きく変わります。上がったところでとか言わない。並行作業はレベルが上がりにくく、その分厳しい期間が延びてしまい、悲しい思いをします。作家をやるならば本当に苦しい最序盤を除き、レベル5以降は専業にすることをおすすめします。専業作家で儲けよう。
異常な長さになった気がしますが、これでおしまいです。わざわざ読んでくれた方、ありがとうございました。自分でもなぜこんなに書く気になったのか謎です。誰かギャラくれ。孤高になってもたいして儲からない悲しい職業です。僕は心が暗黒面に落ちたので、今は作家もしつつほかの職業をぷらぷらしてます。もしみなさんがやろうとしている、あるいはやろうとしている人を知っているなら、ぜひやめてください、やめさせてあげてください。各種本をご利用の方、高いから自作、なんて言わないでください。作家にたまにはいい注文出してあげてもバチは当たりません、きっと。それでも作家をやるぞ、という人は一緒に頑張りましょう。絶対に10G安く棚に起きます。
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