これはMUTOYS島にいる珍しい白い毛の羊、ジェーンを追った物語である……
本日も赤字回避のため、御売りに勤しんでいます
白羊のジェーンです
ご主人は最近、ミミ星人の方々と長期的によく出かけられて
お店にあまり顔を出さなくなりました
私にしてみれば苦労が減って心身共にストレスフリーで良いのですが
少し、寂しいですよご主人
販売妖精「昔はよく帰ってきてたの?」
えぇ、今では考えられないほどよくお店にいましたよ
販売妖精「私最近来たばかりだからここの主人を知らないの。
お客も今日はもう来そうにないから、良ければ聞かせて欲しいの」
良いですね、では私とご主人の出会いから色々と話してみましょうか……
それは晴天の、MUTOYS島である日の事
UMA追跡チーム「こっちだ!追え!今日こそ絶対に捕えろ!!!」
ひぃいいい!!死ぬ!今日こそジンギスカンにされるぅ!!!
UMA追跡チーム「貴重な新種だ!絶対に逃がすなぁ!!」ズドドドド
私は青色の軍団に追われていました
UMA追跡チーム「くそ!どこへ消えやがった!!探せ!!」
、、、行ったみたいですね、どうして私はこんな島に来てしまったのやら……
ガサッ「お、生き物だ」
ぎゃあああああああああ食べないでください撃たないでください〇〇ないでくd!!!!
「えっお前喋れるの?ウケる、持って帰ろ」
マァアアアアアアアアアアアアァァ↑↑
こうして私はご主人と出会ったのです
それから私は、ご主人のペット兼業務員兼店番兼非常食として仕える事になりました
なるほど、ご主人も最近この島に渡ってきたのですね
……それで、私と会った時は一体何をなさってたんですか?
「あぁ、まず俺はこの島の生き物に会いたくてな!山に行けば会えるって妖精に聞いたんだ」
はぁ、てことはその地図は、この近辺の地図なんですか?
「あぁ、俺が描いた『近くの山への地図』だ」
へ?
「この地図、俺が、描いた!」
えぇえ!?地図を!?ご自分で!?
「あぁ、紙とペンさえあれば誰でも作れるぞ!」
なんとこの島の人間は材料と時間さえあればなんでも作れるそうで
初めの頃ご主人は、自分が使う物はなんでも自分で作っていました
今思い返すと、自分が出来る事でお金を稼いで、道具は買った方が良いと
ご主人に早めに助言して上げたかったです……
昔のご主人は今と違って、およそ30分から1時間おきに帰ってきていました
地図が1枚だとあまり遠くへは行けないようで、それでもご主人は
毎回帰ってきては棚をいじりお金を工面して眠りにつく前もギリギリまで働いていました
「寝そうになった時の通知に殺意が沸く」とかよくわからない事をブツブツ言ってましたね
ご主人が初めて店を構えた場所は、海沿いの砂浜でした
なぜここに建てたのかと聞くと「海小屋っぽくて良いかなって」と言ってましたね
ですが当初ご主人がやりたがっていた職業の狩人に全く適していない立地で
それでも狩人業を続けるご主人にドン引きしたのはいい思い出です
始める前に何をするか考えて建てないと出鼻を挫かれるようですね、ね、ご主人
それからは山から連れてきた蚕を育てて初めて赤字を出したり
ミミ星人と会い悪徳商法を始めたり
釣りの快感に目覚め釣りバカになったりと
いろいろあって今のご主人になったわけです
販売妖精「聞かせてくれてありがとう、やっぱりここの主人はヤバイわね」
えぇ、でも私にとっては今でも命の恩人。かけがえのないご主人ですよ
チリンチリン あっご主人
お帰りなさい!( ‾▽‾)
Xジェーン#14374 でした
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