今日、倉庫妖精さんが死んだ。
倉庫の商品が崩れ、潰されたのだった。
私の住む街はこの話題でいっぱいになった。
まもなく捜査が入り、不慮の事故として処理されることに。
ただし、私の店は閉めるという条件がついた。
倉庫妖精さんはよく働いてくれていた。
倉庫の整理も行き届いていた。
そのため他の店よりもわずかながら多く収納することが出来ていた。
あくまで整理整頓であり、無理にしまっていなかった。
なぜ崩れることになったのか。
妖精さんの葬儀にはたくさんの人が訪れた。
人柄なのだろうか。
私も参加したかったが親族の意向で拒否。
後で聞いた話では親族はカンカン。
責任は私にあると思われているようだ。
私の店は作業特化の工房。
勤勉で向上心のある作業妖精さん達が日夜腕を磨いていた。
爆発を起こす作業妖精さんを支えてくれたのが倉庫妖精さんだった。
本来、作業特化の店では倉庫妖精さんは日陰者だ。
そのため、真面目に仕事をしてくれる倉庫妖精さんは極めて稀。
いや、島中探してもいないだろう。
士気が低いせいか、入れ替わりも激しかったが、あの妖精さんだけは一生懸命続けてくれた。
それなのに、こんなことになってしまうなんて。
昔、販売特化店舗で作業妖精さんが亡くなる事故があった。
あの時も島中が大騒ぎになったものだっった。
その妖精さんも真面目で一生懸命仕事に取り組んでいたそうだ。
うっかり炉に入ってしまったとか。遺体は見つからなかったそうだ。
報われないものである。
…
改装ループなるものがある。
しかし、本来の店舗性能を規制で少々やりにくくなったとか。
…
私は少し、周りの店舗を観察してみた。
妖精さんの働きぶりは店舗により一様に見える…。
はみ出しものなどいない。
皆…一様だ。
亡くなった倉庫妖精さんのような者はいない。
…
不気味さを感じた私は島を出ることにした。
見えない何かが存在している。
そんな気がしてならなかった。
私の身にも何が起こるか分からない。
万が一の事態が起きた時のために、このメモに記しておく。
…
…
さぁて今回のお宝は何が見つかるかなぁー?
んー、布の服と…何かの紙ー?
きっとゴミでしょ。捨てちゃって捨てちゃって。
うーん、今回はハズレかな。残念。
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