『MUTOY島へ来て1週間がたった。私がこの島へ来るまでの経緯や生い立ちは省こう。重要なのは、私は作家になるためにこの島へ来たことだ。
『この島に住む者たちはみな、とてつもない身体能力を持っている。あるものは池一つに匹敵するような水を汲み、またあるものは城を作れるほどの砂や土を運ぶ。
『中には戦闘に秀でている者や職人も存在し、手作業で何百もの服を作る革職人、全身を赤い金属の鎧で包み吸血鬼をパワフルに追い払う人(ひょっとしたらうわさに聞くミミ星人とかいう人種だったりするのだろうか?)も存在する。
『私のいた村では、この島で売られている真っ白な紙や、引っかかりのないペン、まるで夏の花の様に鮮やかな顔料なんて夢のまた夢、一部の富豪層しか買うことのできないものだ。
『この島ではそんな上等な素材を使った本が、そこら辺にいる少女でも 買えるほど安く売られている豊かな社会であり、自分のような技術も学もない村人でも成り上がれるチャンスがある。絶対に成功して、そしていずれは夢だった作家になって食べていけるようになって見せる。
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『MUTOY島に着て一か月がたった。今、私は作家となり店を経営している。最初は失敗続きだったが、今では毎日私の書いた本を求めて100人以上が私の店に来てくれている。一番の収入原が革細工本なのは複雑だが、あまり贅沢なことは言えないだろう。
『町の人とも仲良くなって、お得意様もできた。先日のセールでは沢山のペンと紙と魔石を手に入れることもできた。今度はぐりもわーるに挑戦してみるつもりだ。
『またお客が来たので、今日はここまでだ
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『MUTOY島に着てーーーが過ぎた。レシピという機能ができたらしい。今までになかった本を僕は書いて見せる。そのためにも資金を集めなくては、ちょっと前に引っ越したからお金が大変だ。
『町人が言うには、今は――――が儲かるらしい。今度試してみるつもりだ。
『今日は之でおしまいだ
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『今日の利益は―――――、税金対策でSPPを購入
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『今日の利益は―――――、税金対策で底値の魔石を購入
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『今日の利益は赤なのでSPPを換金
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『今日の利益は―――――、税金対策で買ったSPPを権と交換した
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『今日の利益は――――――、倉庫にあった本を処分、SPPのスペースが空いた
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――――この後の彼の日記には作家の文字が出ることはなかった。
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