[1頁1行目]
本書は禁断の書を模したすああま禁断の症 (原文ママ) というものである。
[2頁2行目]
かつて島内においてトップクラスの富豪と呼ばれていた“2円”という店主を筆頭に、今もなお某村を中心として大量に製造されている食品[すああま]。これを記している筆者自身は、既に2円という店主が「囚人」の箔を押されていているとき、囚人2円本人に直接に声をかけられこの島への入植を決意し、囚人2円と共に密にその[すああま]という食品を製造したり[ミーミ???グ]の人身売買による儲けを狙った[ミ?星?]の強制輸送を企てたりなどをしていた。それ故に「囚人」の箔を押される以前の2円という店のことや某村や某街との関連は噂程度にしか知らない。
[22頁22行目]
[すああま]に、独特の甘さ、製造の簡易さ、そして島内随一の爆発性…といった様々な原因からくる中毒症状があることを発見した2円は、尚更の中毒症状が出ると踏み密かに自らの資金で投資を行いながら[すああま]の濃縮を繰り返し、遂には[すあああま] (現在は[3あま]と呼ばれることもある)、更に[すああああま] (同様に[4あま]) と呼ばれる危険な(→注22参照)食料を開発することに成功した。完成し公開を控えた2円はその危険さに狼狽し、22Gの作業料をかけ素人がなるべく手を出さないような仕組みを作った。
(注22) その危険性というのは特に[すああああま]において口にしたものが失神するほどであると伝えられている
[44頁44行目]
[すあああま][すああああま]を完成させ更なる権力を奮っていた2円は島内随一の富豪になると豪語していたが、その志も半ば、突如原因不明の閉店を余儀なくされた(→注222)。それにより、“時すでにすあま(→注223)”などのすああま教と呼ばれる宗教秘密結社、“商工会”を名乗る過激派集団(→注224)、“すああま分離主義者(→注225)”らを中心に、2円は殉教したすああまの教祖として神格化されるまで至った。
(注222) 2円が閉店した原因については・すああまの禁忌に触れてしまい何者かにすああま漬けにされた説・島内における資金の多さを危険視した何者かの圧力を受けた説・店の上で飼っていたわんこを放っておいたせいでわんこにどっか連れていかれた説・某星人から人身売買の復讐でギルドフラッグにされた説・すあまと呼ばれる伝説上の食べ物を探しに遠い遠い極東に存在すると一部で囁かれている黄金の国へ旅に出た説…などさまざまな説があるが、すああま教団あるいはすああま分離主義者達によって恐らく隠蔽されている
(注223) 時すでにすあまは結成以前すああま教と名乗る予定であったようだが知名度を上げるためにわざわざ外部から名前を募集して現在に至る(注224) 商工会がすああま教団の本体であるという都市伝説も存在する
(注225) すああま分離主義者とは、すああまを軽視し2円が遺したすあああま,すああああまといった分離レシピこそが正当であると主張する集団。本書の筆者である私もこの主張を掲げる
[106頁3行目]
ここからは後々のすああま分離主義者の方のために、本書すああま禁断の書。いや、真の名を『すああま禁断の症(原文ママ)』という本の体裁を為した食料の作り方、及び密輸法を記しておく。
先に述べておくが魂の水は材料ではない。密輸のために中身は捨てて容器を利用するのだ。
時すでにすあまや某村商工会によって厳重管理されている[すあああま]だが昨今発見された『禁断の書』と呼ばれる伝説上の本に模すことで管理下の目を潜って[すあああま]を島全体に拡散するために筆者の私が考え出した。私自身が監視下に置かれているため周りにある簡単な材料でしか作成できなかったのはご了承をお願いしたい。
{作り方}
①紙束をすあああまによって本を目標に接着する
②魔石の鋭利な部分を使いすああま分離レシピや2円や密輸法に関する記述を書く
③表紙とする1枚をすあああまに浸し『禁断の書』に似た体裁を描く
④空となった魂の水の容器に隠す
[222頁22行目]
ここより先には、すああま分離主義のレシピにおける最終段階を記してある。莫大なる費用がかかるがすああまの広い普及を願って挑戦者を求ム。
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途中から密輸代理を行った店の告白
;最初の密輸者が発見された時は焦りました。彼は「2円の奥義を頼んだぞ」と言った後、やつらによって何か濃縮されたすああま漬けにされたようです。理性を保てず「あまーーい」と叫んでいたので多分そうだと思います
すああま研究員の発表
;我々はこのすああま禁断の症の222頁目に書かれている最終段階と呼ばれたレシピの復元の着手を始めました
以上の記述は2円本人が島に入植する以前から親交のあったガーネット街のAlexandros(別称;すあああれく)が代筆を行いました. [創作]とありますがここにある全て事実であります.
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