連日の暑さが続いておりますが、皆さま体調など崩されてはいないでしょうか。
私はというと、うだるような暑さにすっかり夏バテ気味で、休日は涼しい自宅にこもって映画鑑賞を楽しんでいます。
見逃していた作品や、若いころに一度観たきりの映画を改めて観ると、当時とは違う視点で楽しめる発見がありとても新鮮です。
映画といえば、時計ブランドとタイアップしている作品も多く、時計業界に携わるようになってからは「登場人物がどんな時計を身に着けているのか」も、密かな楽しみのひとつとなりました。
有名な例でいえば、『007』シリーズでジェームズ・ボンドが着用しているオメガのダイバーズウォッチが挙げられます。
(ちなみに、オメガが採用されたのはピアース・ブロスナン以降で、初代ボンドのショーン・コネリーはロレックス サブマリーナーを愛用していました。)
メンズウォッチに比べると、レディースウォッチはあまり表立ったタイアップが少ないものの、女性から多くの支持を集めている映画にも、実は素敵な腕時計が登場しています。
今回は、そんな作品の中から、とっておきのアイテムをご紹介いたします。
ファッション通販サイトの若きCEOジュールズ(アン・ハサウェイ)は、急成長する会社と多忙な日々に奮闘中。
ある日、70歳のベン(ロバート・デ・ニーロ)がシニア・インターンとして入社し、最初は浮いていたものの、その紳士的な気遣いとチャーミングな人柄で次第に社内に溶け込んでいきます。
一方、順風満帆に見えたジュールズのキャリアと家庭には次第に綻びが…。
年齢や立場を超えた友情でこのピンチを乗り越えることができるのでしょうか。さて、ジュールズの決断は?
カルティエを象徴するウォッチコレクションのひとつ『タンク』の中でも、彼女が着用しているモデルは、薄型ケースとクラシカルなレザーストラップが絶妙なバランスの一本。
直線的なフォルムに漂う品格とミニマルな美しさは、都会的で洗練されたジュールズのスタイルに見事に調和しています。
作中の映像からは、アンティークの「タンク」か、映画公開当時の現行モデル「タンク・ソロ」か特定は難しいものの、細身のリザードストラップを合わせている点に、彼女のファッション感度の高さが感じられます。
モードでありながらタイムレス。主張しすぎず、それでいて確かな存在感を放つタンクは、まさに“わかっている女性”のための時計。
時代やトレンドを超えて愛され続けるデザインは、単なるアクセサリーにとどまらず、その人の価値観や美意識を静かに物語ります。
【カルティエ タンクとは】
1917年、ルイ・カルティエによって誕生した「タンク」は、カルティエを象徴する腕時計コレクションのひとつです。
その名の通り、第一次世界大戦で活躍した軍用戦車(タンク)の直線的なシルエットから着想を得たデザインで、ケースとラグが一体化した独特のフォルムは、誕生から100年以上を経た今もほぼ変わらぬ姿で受け継がれています。
無駄をそぎ落とした造形、ローマ数字のインデックスやレイルウェイミニッツトラック、ブルースティールの針、カボションカットのリューズなど、ディテールのひとつひとつに、クラシックとエレガンスの美学が息づいています。
多くの文化人や芸術家、著名人に愛されてきたこともタンクの魅力のひとつ。
ジャッキー・ケネディ、アンディ・ウォーホル、ダイアナ妃など、名だたる面々が『タンキスト』として名を連ねており、現代でも俳優やファッショニスタたちがこぞって手にする“永遠の定番”として支持されています。
時代やトレンドに左右されることなく、知性と洗練をさりげなく表現できる時計。それが「カルティエ タンク」です。
ステンレススチールのケースにカーフレザーの革ベルトが組み合わせられたこちらは、2021年に登場したソーラービートムーブメント搭載モデル。
ソーラービートムーブメントは、文字盤のインデックスがパンチング加工されており、その隙間から光が取り込まれ文字盤の下に配置された太陽電池によって駆動する仕組み。
充電池の寿命は約16年とされ、環境負荷の低減にも貢献しています。
見た目の美しさを損なうことなく、クォーツ時計の利便性とエコロジーを両立させており、ブランドの伝統と現代的なサステナビリティの精神が見事に融合した一本です。
29.5mm×22mmのケースサイズは控えめでエレガント、ケース厚もわずか6.6mmとスリムで、シャツの袖口にもすっと収まります。
ブラックのレザーストラップが時計全体の印象を引き締め、知的でモダンな手元を演出します。重量は約21gと軽量で、長時間の装着も快適です。
伝統的なデザインを守りつつ、現代のニーズに応えるテクノロジーを取り入れた「タンク マスト」。
カルティエのタイムレスな魅力を日常使いで楽しめる、まさに次世代のクラシックウォッチです。
「タンク・ルイ カルティエ」は、1917年に誕生した“タンク”の系譜の中でも、ルイ・カルティエ自身が愛用したことで知られる歴史的なモデルです。
本作「W1529856」は、その伝統的なデザインを受け継ぎながら、現代の女性のライフスタイルにフィットするエレガンスを備えた一本。
イエローゴールドのケースはエッジに丸みを持たせた長方形のフォルムが特徴的で、柔らかくも高級感を感じさせる佇まいを演出します。
文字盤にはアイボリーカラーを採用し、ローマンインデックスやレイルウェイトラックなど、クラシックな要素をバランスよく配置。
ブルースティールの2針が落ち着いた印象を与えつつも視認性をしっかり確保しています。
ムーブメントは扱いやすいクオーツ式を搭載しており、日常の中で気兼ねなく使える利便性も魅力です。
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