「悪い細工師」
その言葉が生まれたのはいつ頃だっただろう。
最初は徹底的な安売り抗戦をする者たちの呼称であったように思う。
いつからか、その言葉は一人歩きを始めた。
相場に圧力をかける者、とことん暴利を貪ろうとする者、情報操作に勤しむ者……
これらはすべて、悪い細工師と呼ばれるようになった。
みんなみんな、悪い細工師になってしまった。
細工師業界をにっこり笑顔で照らしてくれる存在が現れるまで、この現象はずっと続くのだろう……
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最近、細工師の間で「挨拶」が流行っているらしい。
なんでも、こんにちはこんにちは!と言いながら最安値で杖を売る行為のようだ。
いよいよ頭まで悪くなってしまったのだろうか……
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