「めっきり寒いっすねぇマスター?」
もう11月。島の木々はあいかわらず緑だけど寒いものは寒い。なんで?知らん。
「倉庫の炉とか使っていいですか?」
島に来て80日くらい。いい加減目の血走った店主達との生活(たたかい)にも慣れてきた。なんだあの原価割り大会は。原価割るなら薪割ればいいのに。うん。良い事言ってる。
「あのー?マスター??」
バイトもしたことない俺が良くやってるよ。褒めたい。褒めちぎりたい。自分が美女ならこんな可愛そうな美男子ほっとかないけどな。ヘヘーン!言い過ぎました~┗(↑o↑)┛<エゥンェゥゥゥゥゥン
「どうしたんですか...そんな┗(↑o↑)┛<エゥンェゥゥゥゥゥンみたいな顔して...」
さっきからうるさいのは俺が島に来てからずっと付きまとってくる販売妖精のクソ吉。名前は店主(マスター)が付ける決まりらしいのでクソキチにしたのだ。
「誰がキチガイやねんこら?お?お??」
[アイテム]→[サイクロプスの棍棒]→[使う]
「( ゚∀゚):∵グハッ!!」
アイテムの扱いにも慣れたな。しかし思考を読むんじゃない...テレパシー必要無いだろ。商人なら言葉の駆け引き大切にして。
「いや、全部口に出てますよ?(#)・∀・)」
え?恥ずくね?これ主人公の特権じゃないの?全部言ってるの??キチガイやんけワロタ。
「キチガイおそろですね...////」
[アイテム]→[木の枝]→[刺す]
「刺す!?」
木の枝を2本も使ってしまった。まぁ部位破壊報酬もらえるからいいか。(目利きの真髄×2)
「まぁ魔法がかかってないアイテムの攻撃とかはダメージないんですけどね」
目があった場所から木の枝を生やす、『生命の神秘』みたいな題名が付けられてそうなアート作品と化したクソ吉が欠伸をしながら言う。
「お客さん来ませんねぇ...」
いや来てるぞ、若いおねえさんが。目が見えないのかコイツ?
「見えませんねぇ!!誰かさんのせいで木の枝しか見えませんねぇ!!!」
おねえさん「なにこれ!」バタン
信じられん。帰りやがった...なんだあいつ...
「このシステム草生えますね。」
お前は木の枝生えてるけどな
「はーFGOしよ。」
<(՞ةڼ◔)>┌┛’,;’;≡))) ゚∀゚);、;'.・グホォ
「なにするんですか!ガチャ引かなきゃ!」
仕事しろや!!!バイトちゃうぞ!!正社員やぞお前!!あと島ね!ここ!スマホ出さないで!
「バイトもなにもないじゃないですか...マスターの買ってきたこの楽譜(ゴミ)まだ4000冊ありますよ?もうお腹空いたー海沿いの新しいお店のシーフードカレーたべたーーーいーー!!」
とっとと捌いてくれよ敏腕妖精さんよぉ。
「売れないので燃やして焼きトウモコロシでもします?」
クソ吉にしては良い事を言う。しかしトウモコロシか...仕入れたことないなぁ。
「まぁなにか焼けるものありましたっけ...保管庫見てきますね!(シーフードカレー...ブツブツ)」
クソ吉も名前はアレだが気の利く奴だ。俺が風邪で寝込んだ時は代わりに指示を出して斧を50回作らせていたり、腹痛でトイレから出られない時は包丁を50回作らせていた。うん。死刑。
「マスター!かき氷が2スタッ...グハァッ!?目がぁぁ!!」
ヴァルキリーランスもなかなかの威力ですなぁ。対妖精用として大量入荷しとこ。
あとお前何焼こうとしてんの。水になるよ?むしろ水の方がいいけど水になるよ??
「だって売れないんですもん。」
ランスで押しこまれた木の枝が頭を貫通してなんとも言えない現代アートになったクソ吉がため息をつく。
「ハァ...なんでこんな売れないものばっかり買うんです?頭アレなんですか...あなたは」
頭アレ(物理)な妖精には言われたくないなぁ。
「お金がたまらないなぁ...」
まぁいいんだよ。適当で。ちょっとトイレ
・*・:≡( ε:)
「かき氷は僕が食べたいって言いましたけどね...ヴァルキリーランスだって僕がほしいなーって話をした次の日には保管庫にあったし...」
<(՞ةڼ◔)>┌┛’,;’;≡三( ゚∀゚):∵グハッ!!!
「なんですか!痛いんですけど!?」
トイレ掃除しといて。ミノチーズ40sみたいな臭いするわ。
「見直した!みたいな流れだったのに!この人でなし!分かりましたよ!!」
まぁ人じゃないんで(。 ͡° ͜ ʖ ͡° ) キラン☆
掃除終わったらクソ吉と散歩にでも行くか。
なんか新しい店でカレー美味しいらしいって誰か言ってたなぁ。
おわり
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