この文章は?
ある酪農家が年の暮れにミノ牛乳と指だけで書いた備忘録。
とてもミノ臭い書物だ。
平成30年があと数日で終わり、平成という年号もあと数か月で終わろうとしている。
SOLDOUT2のレシピが発表されてから今までに4982種類ものレシピが開発され、儲かるレシピがどのような形態なのかもある程度知られてきたところだ。
ここで一旦、レシピの変遷を振り返ってみよう。
レシピ開発の発表
Mu氏がTwitterでなにやら商品開発をしているような画像をポロリした。とんでもない開発費用だったのを覚えている。数日後、「商店たちが独自にゲーム上の商品種類を作り出せるシステムを追加する」と発表された。商店たち大いに喜び、その仕様がどうなるか楽しみにしていた。
レシピ開発テストサーバーの解放
レシピ開発は割と大きい変更だったようで、事前にテストサーバーが解放された。
テストサーバーは土地開発が全くなされておらず、途中から始めた私のような商店は、商店も無い原始の地形を初めて見ることが出来た。ルビーの森は大変広く、湿地帯が中央に配置されてとても美しかった。このテストサーバーは最近まで稼働を続けていたらしいが、役目を終えて眠りについたそうな。
テストでは、安い原材料を使った作業が多く作られた。序盤で手に入る商品やGが少ないのも一因ではあるが、効率よく経験値を稼ぎたい商店が多かったのだろう。Mu氏はこれを重く見たようで、材料の数量に応じた経験値の増減がレシピシステムに組み込まれることとなった。
レシピ開発実装
ほどなくレシピ開発が出来るようになった。腕利きの店主たちがこぞってレシピを開発していった。実装1日で開発されたレシピは100ぐらいだったと思う。当時は経験値の減衰があるなんて分からなかったうえに、業種職種レベルが商品の出来に影響を及ぼすのかも分からなかった(今も結論は出ていない?)が、自転車が好きな私が考えたレシピは車輪だった。いつか自転車を作ってみたいなあと漠然と考えたものだった。
レシピ開発、販売競争
私たち店主は、ものを作るのが大好きなので、ついつい作りすぎてしまう。この傾向はレシピアイテムにおいても同様で、自分の開発したレシピを作り続ける商店は後を絶たなかった。この結果起こった問題は、捌ききれないということだった。
更に、同時に起こった問題があった、オーバーキルだ。商品開発したはいいが、高額になりすぎて、自分の街で買える人が居ないほどになってしまうことが多々あった。このため、「大都会に引っ越して売る」あるいは「大都会の販売店に安価で流す」等で対応するほかなかった。
レシピによって小都市から大都市への資本の流入が起きたのは間違いないだろう。
圧縮レシピの流行
材料が少ないと作業経験値が少なくなることから、経験値100%を得るためには材料に入れるアイテム量に大量を1つ以上選択するか、中量を5個選択するかのどちらかしかなかった。このため、お手軽なアイテム数大量(50個)のレシピが好まれるようになった。
このレシピは、大量の材料を少ない数量にまとめることから、圧縮レシピと呼ばれた。中でも流行したのは、スニーカーだった。このレシピは、糸と布を50個も使うこと、糸と布を輸送することで裁縫師のレベルを上げることが出来ること、そしてなによりそれなりに売れることから大変人気だった。うらやましかった。スニーカーレシピ開発者は島を去ったようだが、レシピは他の店主が買い取ったため、現存している。是非試しに作ってみて欲しい。
人口爆発
店主たちは頭を悩ませる。どうすれば高く売れるか。高くしすぎては街で売れなくなるのでそのバランスを調整しながらのレシピ開発だった。しかし、その疑問を吹き飛ばす調整が入った。王様の演説により、強力な社会福祉政策が実施されるようになった。これにより、小都市でも人口減少が抑えられ、増えるようになったのだ。しかし、それは同時に大変な問題を引き起こした。大都市の人口爆発だ。エメラルド街は人口100万人にも達するところだった。
このような状況であれば、どんな高額商品でも売れてしまった。人口に対して商品が足りなかったのだろう。
魔石圧縮レシピの流行
人口爆発が起こった大都市では、もう何でも売れた。高額なレシピが流行るのも、うなずける。
中でも記憶に残っているのは「ひこーせき」と「淡水パール」だった。
ひこーせきは細工師のレシピで、「みるくランプ」という牛乳とランプを圧縮したレシピを土台にしたレシピだった。酪農家だった私は、これに危機感を覚えた。これまで酪農家は牛乳を搾れば必ず誰かがヨーグルトやチーズ等の酪農加工品にしてくれたのだ。牛乳を安く売れば必ず酪農家の利益になっていたのだ。しかし、安く流した牛乳が酪農家以外の利益になってしまうなんて!どげんかせんといかんと思ったものだが、レシピ開発の流れとしては当然のことだった。
もう一方の淡水パールは魔石10個ながらも異質な売れ行きがあった。これは、屋外レシピが流行るなと感じた瞬間だった。MAX資源マスでの屋外作業は別格の強さを与えられていると感じた。
魔法の牧草爆誕
上記2つのレシピを参考に、両者の良いとこ取りをしようとしたのが魔法の牧草だった。
魔石、薬草、肥料50個を圧縮した屋外レシピで、多段作業をせず1回で終わらせる代わりに難しい(2h)作業とした。結果は上々だった。この成功から、屋外レシピの魔石圧縮レシピが多く作られるようになったと感じている。自画自賛。ひこーせきの単独先行を許さない二番手、当時のモシャァはかっこよかった。イメージ通り光り輝いていた。
人口減少の大号令
エメラルドの人口が100万人になろうという直前に大号令が発せられた。今まで手厚くされていた社会保障が突然打ち切られたのだ。これ以降、大都市は仲良く人口減少し、現在のエメラルドに至っては半分の53万人しか居なくなってしまった。実は、エメラルドの購買力が半減したわけですが、商店さん大丈夫ですか、お元気ですか。単価の安いものはそこそこ売れて、高額商品は売りづらくなっているような気がします。全員が売りづらくなっているだけかもしれないし、安い商品を大量に買うから高額商品まで買える余裕がないのかもしれません。
圧縮解凍レシピの流行
一度、高額商品を50個使ったレシピで圧縮した後、原料50個で解凍するレシピが出てきた。現在のエメラルドでの売り上げの大部分がこれに占められている。「その商品がどれくらい時間をかけて作られたものなのかよく知っています。」というヘルプがあるようにとても長い時間をかけて作られた魔石を更に時間をかけて練り直すのは、売れるアイテムの最適解なのかもしれない。とすれば、十分な量が取れるのであれば、難しい作業にも価値があるのではと考えたけれど、どれほどの価値が付加されたのかを判断する方法が未だに確立されていない。この方法をなんとか見つけ出そうと、生産数の分布を調べ始めたわけですが、道のりは遠いようです。
おわりに
あるものはレシピの売れやすさを重視し、あるものはイメージの可愛さやフレーバーテキストの華麗さを競い、またあるものはレシピの経験値やロイヤリティに心血を注いだ。
レシピの興亡にはドラマがあった。売れるレシピが開発されては更に強いレシピが一歩前を行く。自慢の一品にはそれぞれの熱い思いが込められていた。この思いに差は無いのだろう。
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